F-15S/MTD“Red Baron”
(Operation Ikaros仕様)
機体の上昇限界を超えた射程圏に到達するためにセンターラインには強力なロケットブースター(通称:マグナブースター)を装備。
兵装ステーションには左にASM-135、右にはレーザー照射誘導装置が取り付けられている。
機首にもセンサー類を追加している。
太陽光の反射を考慮してコックピット前方部にアンチグレア塗装が施されている。
尚、機体の軽量化及びマスの集中化を図るため、翼下には武装は搭載していない。
搭乗者はオズワルト・ゾウムガートナー(Oswald Zoumgaltner)少佐。
ブースター点火時の操作は相当劣悪であり、オーシア空軍屈指の腕前を持つ彼ですら手を焼いたという。
ASM-135 Star Shooter
【星を撃つもの】
オーシア連邦の開発した空対衛星(Air-to-Satellite)ミサイル。
設計・製作はマーキュリー・インダストリー社。
1980年代にユークトバニアとの冷戦時代において、最大の脅威である弾道ミサイルの対抗策として立ち上げられたMDシステム案がいくつも練られることとなった。
その中の一つである対衛星ミサイル構想は、成層圏より飛来するミサイルを迎撃するのではなく、軌道上にある人工衛星を潰すことで弾道ミサイルの精確な攻撃誘導を阻止すべく考案されたものである。
所謂「目潰し案」と呼ばれたこの構想のもと設計されたのがASM-135“Star Shooter”である。
ASM-135は超高高度まで上昇した航空機より発射されることを前提に設計され、ミサイル誘導装置や射程圏にまで上昇するロケットブースターの開発もあわせて行われた。
尚、ミサイルの外殻はカーボングラスファイバーで構成するなど、技術面でも新しい試みがなされた。
1995年5月にベルカ軍の光学兵器「エクスキャリバー」の射程を増幅させる反射衛星の破壊作戦、オーシア空軍統合作戦指令4427号「イカロス作戦」において実戦投入された。
オズワルト・ゾウムガルトナー少佐の駆るF-15S/MTDによって懸架されたASM-135は高度23000m超より発射。見事に衛星の撃破に成功している。
しかし、コスト面が折り合わず、実戦で発射されたケースは現在に至るまでこの作戦のみとなっている。
【Data】
名称: ASM-135“Star Shooter”Air-to-Satellite Missile
種類: 長距離空対衛星ミサイル
製造者: マーキュリー・インダストリー
推進装置: 固体燃料ロケットモーター(ブースター)/JM58 ターボジェットエンジン
全長: 4.1 m
直径: 34.8 cm
重量: 520.9 kg
射程: 約45km
飛翔速度: M0.95
弾頭: 近接信管、高性能爆薬
弾頭重量: 約105kg
誘導方式:セミアクティブレーザーホーミング