シンファクシ級潜水航空母艦
【Scinfaxi class submersible carrier】
SPEC
排水量:UNKNOWN
全長:UNKNOWN
全幅:UNKNOWN
速力:UNKNOWN
兵装
UNKNOWN
乗員
UNKNOWN
姉妹艦
シンファクシ【Scinfaxi】
リムファクシ【Hrímfaxi】
ナグルファル【Naglfar】
【解説】
1970年代後半より、間では政治概念の相違から相互不信が深まっていたユークトバニア連邦共和国とオーシア連邦という2つの超大国は1980年代に入り、本格的な冷戦状態に突入した。
2国はそれぞれ来るべき戦闘状態に向けて熾烈な兵器開発競争が行われることとなった。
当時、オーシア連邦ではマクラウド・クリストファー大統領の提唱した『ハイ・アンド・ロー計画』に基づいた艦船の大量生産が敷かれていたが、オーシア国防省は広大な国土及び領海をカバーするだけの敵弾道ミサイル迎撃網を作り上げるべく、先述の艦船配備計画とドッキングさせた戦略防衛構想を立ち上げることとなった。それがStrategic Defense Initiative、SDI計画である。
これを受けた海軍は、先に配備されていた艦艇を改装、または防衛構想の下に設計が施された新たな艦艇の生産に着手した。そうして生産されたのがヴァレンタイン級ミサイル巡洋艦及びエディ・J・ウォーレン級ミサイル駆逐艦に代表されるイージス艦である。
これによって宇宙空間に展開した軍事衛星、ミサイル衛星との連携によって迅速且つ確実な迎撃を可能にした。
だが、それだけでは役不足と考えた軍上層部は当時試作中であったレールガンを搭載した戦闘衛星を開発、スペース・シャトルによって順次打ち上げられ、衛星軌道上にて組み立てられる事となった。
この戦闘衛星は公式な名称はなかったものの、『Strategic Orbital Linear Gun』の頭文字を取って、SOLGと言う名称で呼称されていた。
SDI計画を進めるオーシア連邦に対し、ユークトバニア海軍は対抗手段として当時の海軍提督、アレクサンダー・レオノフ大将が提唱したアーセナルシップ構想が有力視され、それに基づいた超大型のSSBN建造が計画された。
なお、この計画を察知したオーシアでは『アークバード』の開発がスタートする事となった。
実証建造艦の公表以降、ユークトバニア国内ではその新奇性から「新時代の戦艦」として新たな期待が寄せられることとなり、軍部もこれを国威発揚に利用すべく、積極的に本級の喧伝を行った。
だが、前途洋々かに見えた本給の開発計画は突如として影が差し込むこととなった。
ベルカ戦争の終戦後の1990年代後半からオーシアとの関係は一転、融和政策へと転換し冷戦が終結を迎えることとなったのだ。
戦う場所が無くなった今、本級の存在意義は無きに等しくなり、計画の破棄すら噂されていた。
だが、融和政策に反発し本級の建造計画の立ち上げに関わった軍人の多くが軍を去る中、軍に残った一部の好戦派によって計画は引き継がれ、主導されることとなった。
加えて、ベルカから亡命を果たした技術者や潜水艦乗組員の協力を得て計画は潜水艦に相応しく、水面下で執り行われ、2010年5月に1番艦『シンファクシ』が就役を迎えることとなったのである。
シンファクシ級の特徴として真っ先に挙げられるのはその巨大な船体であろう。
非常に全幅の広い扁平形状をしており、セイル(艦橋部)は船体と一体化した低層形状で、全長300mを超える巨体にも関わらず、船体自体も高度なステルス性を有している。
ツイン・プレッシャー・ハル構造を採用し、船体の後部側面にはバルジ状の大型の張り出しを持つ。この部分がメインバラストタンクと推進器の一部を構成する。
船体各所には短射程艦対空ミサイルをはじめとした各種ミサイルの発射口と内蔵型の対空機銃を持つものの、潜水空母という性格上、本艦の防空は基本的に艦載機によって行われることを前提にした火器配置に止まっている。
艦体中央部に設けられたVLSからは戦略、戦域、戦術の、作戦内容に応じた用途、射程領域を発射することが可能となっている。誘導はプラットフォーム艦という性格上、随伴する航空機や艦船、人工衛星による管制システムによって執り行われる事となる。
船体後部にはVTOL艦載機もしくは無人戦闘機の格納庫、射出口を備えており、最大20機以上を格納、運用することができる。
なお、2番艦『リムファクシ』では運用システムの省力化による運用効率の向上、推進器の改良による航続距離の延伸が図られている。