EF-14D “Flipper”
オーシアがF-14Dをベースに開発した高速早期警戒機。
オーシア軍はユークトバニアとの冷戦経験から、「迅速に戦域及び作戦空域に到達し、且つ戦闘速度に順応した安全な早期警戒任務の実現」を目標に新たな機種を求めていた。
そこで立ち上げられたのが、早期警戒システムを搭載した戦闘機、所謂EWACF(Early Warning And Control Fighter)構想である。本機はその一番手として1992年に開発が着手された。
プロジェクト開始から、僅か2年後の1994年に1号機ロールアウト・実戦配備を果たしており、開発はかなり速いペースで進められた。
主な改良点は以下の通り
・背部にディスクレドームを装備。
・尾翼の形状変更及び、レーダー照射率を低下のため傾斜させて設置
・インテークの形状改良
・主翼グローブ下部を拡張し、ドーサルスパイン(電子機器搭載用スペース)を追加
尚、武装は固定武装のバルカン砲の他に、自衛手段としてAIM-9サイドワインダーを逆向きに取り付けてある。
その他のステーションは偵察ポッドやECMポッドといった偵察・電子戦任務に準じたものを懸架している。
レーダー探知範囲は半径300km圏内、捜索目標数2000、友軍機とのデータリンク及び管制可能機数は32機を誇った.
レドームや各部の補強によって重量はベース機に比してかなり増大しているものの、従来のEA-6B“Prowler”やE-2“Hawkeye”、民間機をベースにした早期警戒機に比べると、遥かに機敏かつ安全な作戦任務遂行を実現することに成功している。
高速性能の高さから、より攻撃目標に近づいた位置でジャミングを行うことも可能になった。
以上の通り、本機は軍の要求を十二分に満たす性能を備えていたが、製造コストが予想外に高騰してしまったため、生産は僅か5機で打ち切られている。
生産された5機のうち全てがオーシア第4艦隊に配備されている。
このうちCVN-27「オリオール」へと配備された2機が1995年のベルカ戦争において、母艦の戦線派遣に伴って実戦参加を果たしている。
初の実戦参加ではあったが、本機は本来の用途である早期警戒任務の他にも偵察や空中管制任務にも用いられ、幅広い活躍を見せた。
ちなみに、愛称の“Flipper”は海軍内での一般公募によって選定された。
【DETA】
乗員: 2名(操縦士1名、電子戦士官1名)
全長: 19.5 m
重量: 19,978 kg(乾燥状態)
最大速度: マッハ 1.94
固定武装: M61A1 バルカン 20mm ガトリング砲 ×1(装弾数:675 発)
※元ネタは「愛・おぼえていますか」のVE-1 Elint Seekerです。
ステーの形状が最難関でした。戦闘機に皿乗っけるのは、意外に悪くありませんね。